ホームページのアクセス解析データの見方から増やすコツまで解説!
アクセス解析はホームページの目的や仕様にもよりますが、定期的におこなう必要があります。しかし、ホームページを公開したばかりでは、アクセス解析をどうやって活用したらいいかわからない方も多いでしょう。
「アクセス解析の見方を知りたい」
「アクセス解析をどう改善につなげたらいいか知りたい」
「アクセスをさらに増やすコツを知りたい」
とお悩み方のために、今回は初心者向けに基礎的なことを中心に解説していきます。
広く普及しているアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」によるデータの見方や改善点の見つけ方、アクセスをアップさせる方法を紹介していきます。
目次
アクセス解析とは
アクセス解析とは、ホームページを訪れるユーザーの属性や行動データから、ユーザーの傾向をつかむことです。
一般的にマーケティングでは「アクセス分析」とは言わず、「アクセス解析」と称されます。両者は何が違うのか調べてみると、
- 分析 → 現状のデータ(数字)を知る(どんな要素があるか、細かく調べる)
- 解析 → なぜそのデータ(数字)になっているのか、その原因を探る
(参照:実はこんな違いがある、「分析」と「解析」 - 株式会社WOWOWコミュニケーションズ 公式ブログ)
といった違いがあります。データの結果から、ホームページの目的を達成していない原因を考察し、運用改善に活かす目的でアクセス解析が必要なのです。
ホームページの運用には、商材販売やお問い合わせの獲得などの目的(ゴール)を設定していますよね。
ゴールテープを切る前に、ユーザーはホームページのどこで離脱してしまうのか、何か障害になっているものがあるのか、などの問題をアクセス解析から導くことができます。
その他にも、マーケティング施策の効果を確認し、検証を繰り返しながら、ホームページを大きく成長させることにも利用できます。
アクセス解析でわかる5つのこと
アクセス解析では、ユーザーがホームページをいつ、どのように見ているのかなどさまざまな情報がわかります。
期間別のアクセス数
一定期間に、ホームページにどれだけの人が来訪したのかがわかります。確認できる期間は1週間、1ヵ月間、四半期など自由に設定が可能です。広告やキャンペーンをおこなった期間だけデータを抽出し、施策を打つ前との比較にも使えます。
過去のデータを確認できるだけではなく、リアルタイムの確認もできます。
アクセス数といっても、何を指しているのかは人によって違うことがありますが、主に以下の3つのどれか、またはすべてであることが多いです。
- ユーザー数
- セッション数
- ページビュー数
のちほどこの3つを含めたデータの意味や見方を解説します。
ユーザーの属性
ホームページを訪問するユーザーの属性情報を確認できます。ユーザーの情報といっても個人情報ではなく、Googleは以下のような情報をCookie(クッキー:ブラウザに保存される閲覧者情報)を基に推測したデータを表示します。
- 年齢、性別
- 地域
- 新規訪問またはリピート訪問
- 利用しているデバイス、など
ユーザー属性とアクセスが集中する時間帯などから、どのような行動パターンのユーザーが多いのか推測できます。
ユーザーの来訪した経路
ユーザーがどこからホームページに来訪したのかを確認できます。
- 自然検索
- 直接入力やブックマークなど
- SNS
- 広告
- ほかのサイト、など
来訪した経路がわかれば、流入経路の多いメディアに絞って集客の施策をおこなうことができます。例えばSNSからの流入が多いなら、SNSで発信を増やしたり、SNS広告を打ったりなどの施策を検討できるでしょう。
ユーザーのページ内での行動
ユーザーの行動に関しては、以下のことがアクセス解析からわかります。
- 最初に開くページはどこが多いか
- 1ページだけ見て直帰してしまう人の割合
- どのページがよく閲覧されているのか
ユーザーはさまざまなキーワードを検索して、検索上位に上がった各ページに来ます。訪問数が多いページのキーワードに人気があるとわかるので、そのキーワードを軸にコンテンツを広げることも可能です。
また、他のページを見ずに直帰してしまう人が多いページでは、回遊しやすい仕様になっていない可能性もあるので、チェックするとよいでしょう。
ホームページでの成約数
ホームページの目的でもある成約数は、コンバージョン(略してCV)とも呼び、アクセスデータで確認できます。
Googleアナリティクスでは、成約につながったユーザーの行動だけを抽出して分析が可能です。設定した目標の達成度合いを確認できるため、ホームページを運用するなかでもっとも重要なデータになります。
Googleアナリティクスのデータの見方
Googleアナリティクスは無料で使えるので、多くの人が利用しているアクセス解析ツールです。アクセス解析で使用されるデータを、Googleアナリティクスの画面とともに紹介します。
まだ導入されていない方は、こちらの記事でGoogleアナリティクスの導入方法を紹介しているので、参考にしてみてください。
ユーザー数
ユーザー数は、一定期間内にホームページに訪問した人の数で、ユニークユーザー(略してUU)とも呼ばれます。
Googleアナリティクスでは、ユーザーIDを記録し同一ユーザーと判断するので、同じユーザーでも異なるデバイス(パソコンやスマートフォン)でアクセスした場合は、別々にカウントされます。
<例①>
Aさんが一定期間内に、パソコンからホームページへアクセスし、時間をおいてまた同じパソコンからアクセスした場合のユーザー数は「1」です。
<例②>
Bさんが一定期間内に、パソコンからホームページへアクセスし、外出先からスマートフォンで同じホームページにアクセスした場合のユーザー数は「2」になります。
<ユーザー数の見方>「ユーザー」→「概要」へ。ホーム画面でも確認できます。
セッション数
セッション数とは、ホームページを訪問した延べ数のことです。訪問から離脱までを1回と数え、同じユーザーの重複を含みます。
例えば、Aさんが一度訪問して離脱し、時間をあけてまた訪問し離脱した場合のセッション数は2と数え、訪問のたびに増えていきます。
<セッション数の見方>「ユーザー」→「概要」へ。ユーザー数の隣です。
ページビュー数
ページビュー数はページ別の閲覧回数のことで、PV数と省略されることが多いです。
各ページのページビュー数を比較すると、注目されているコンテンツがわかります。
<ページビュー数の見方>「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」へ。
ユーザー属性
ユーザー属性は、性別と年齢の推定データが表示されます。
<ユーザー属性の見方>「ユーザー」→「ユーザー属性」→「概要」へ。
ユーザー属性の下に、地域や行動(新規またはリピーターなど)、テクノロジー(ブラウザの種類など)、モバイル(モバイルやパソコンなど)を確認できる項目もあるので、気になる方は確認してみてください。
ユーザー属性とインタレストをGoogleアナリティクスで確認したい場合は、以下の設定が必要になります。
- プロパティの広告レポート機能を有効にします。
- ユーザー属性とインタレストカテゴリに関するレポートをプロパティで有効にします。
(参照:アナリティクスヘルプ「ユーザー属性とインタレスト カテゴリについて」)
新規セッション率
新規セッション率とは、ホームページに初めて訪問したユーザー数の、全体セッション数に対する割合です。計測期間に関わらず、一度でも過去に訪問したことがあるユーザーはリピーターと認識されます。
新規セッション率は、新規開拓の施策をおこなえば高くなり、低くてもリピーターが多いと判断できるため、一概に良い悪いの判断はできません。いろいろな要素が絡んで、そのときどきで価値が変わってくる数字です。
<新規ユーザー数の見方>「ユーザー」→「概要」へ。
直帰率
直帰とは、ホームページに訪問して最初に開いたページだけを見て、他のページを開くことなく離脱したセッションのことです。直帰率は全体のセッション数に対して、直帰したセッション数の割合です。
直帰率は、さまざまな視点で確認できます。
- [ユーザー サマリー] レポートでは、サイト全体の直帰率を確認できます。
- [チャネル] レポートでは、チャネル グループごとの直帰率を確認できます。
- [すべてのトラフィック] レポートでは、参照元とメディアのペアごとの直帰率を確認できます。
- [すべてのページ] レポートでは、個々のページごとの直帰率を確認できます。
(参照:直帰率 - アナリティクス ヘルプ)
離脱率
離脱率とは、個々のページのページビューのうち、そのページがセッションの最後になった割合です。ホームページ全体、または各ページごとにデータを確認できます。
<新規ユーザー数の見方>「行動」→「概要」→ ページビューを「離脱率」に切り替えます。
コンバージョン率
コンバージョン率は、全体のセッション数に対するコンバージョン数の割合です。Conversion Rateを略して「CVR」ともよびます。
ただし、Googleアナリティクスにコンバージョンをあらかじめ設定しておかなければ、計測できません。
<コンバージョンの設定>「管理」→「目標」
<コンバージョンの見方>「コンバージョン」→「目標」→「概要」へ
ホームページの改善は2つのデータに注目
アクセスデータを確認したときに、注目するべきデータを2つ紹介します。当てはまることがあれば、改善を検討するとよいでしょう。
トップページの直帰率
1つ目は、トップページの直帰率が高い場合です。ホームページが1枚で完結している場合は別ですが、他にもページを用意しているのに閲覧してもらえていないのには、何か理由があるのかもしれません。
あくまで参考までですがトップページの直帰率は、40%を超えると高いと見てよいでしょう。
他のページと違って、トップページは特に会社のイメージに直結してしまうので、どのような点にユーザーが不満を抱えていそうか、振り返りをおこなってみてください。
よくある改善ポイントを以下に挙げるので、当てはまることがないか、チェックしてみましょう。
- ページを開いたときに期待と違った(違うサイトに来たと思った)
- 目的のページがわからなかった
- デザインがターゲット層にマッチしていなかった
- スマートフォンの画面では見づらかった
- 読み込みが遅くて閉じた
「目的のページがわからなかった」ケースは、広告やキャンペーンによる誘導で起こりがちです。外部から誘導する場合は、ユーザーの導線がわかりやすくなっているか確認しましょう。
フォームの離脱率
2つ目はフォームの離脱率が高い場合です。フォームの離脱とはいわゆる「カゴ落ち」のことで、カートに入れたのに購入に至らなかったことになります。あと一歩で成約というところで逃がしてしまっているので、すぐにフォームの見直しを検討したほうがよいでしょう。
フォームの離脱率は、20%が目安と言われています。
こちらも、よくある改善ポイントを以下に挙げるので、当てはまることがないか、チェックしてみましょう。
- 購入が完了したと思って離脱
- 入力項目が多い
- 入力しづらい
- 読み込みが遅い
- エラーになった
購入が完了したと思って離脱した場合の対策としては、カートに未購入商品があることを知らせるメールを送信する、ページを閉じるときにポップアップで警告表示させる、などがあります。
ホームページへのアクセスをアップさせる3つのコツ
最後に、ホームページへのアクセスをアップさせる方法を紹介します。できるところから取り入れてみてください。
SEO対策をおこなう
SEO(Search Engine Optimization)対策とは、Googleなどの検索エンジンに良好なサイトと認められるように最適化することです。最適化できると新規ユーザーを獲得しやすく、集客に強いホームページになります。
SEO対策にはさまざまな方法がありますが、特に重要な3点を紹介します。
①スマートフォン対応
今では多くの人がWebサイトをスマートフォンで閲覧します。パソコンと同じ画面がスマートフォンで表示されると、ユーザーは文字が小さくて読めません。
Googleもスマートフォンで検索された際は、スマートフォン対応サイトの掲載順位を引き上げると公式発表しているので、ホームページのスマートフォン対応は必須です。
(参照:Google ウェブマスター向け公式ブログ「モバイル フレンドリー アップデートを開始します」)
②質の高いコンテンツを作る
ユーザーがキーワードを検索するときは、何か悩みや疑問を抱えているはずです。質の高いコンテンツとは、ユーザーの悩みや疑問の答えになっている内容であり、検索エンジンからも高い評価を受けることができます。
また、質の高いコンテンツをユーザーへ提供できると企業への信頼度があがり、ブランディングにもつながります。商材の顧客ではなくても、ホームページに何度も来訪してくれている人は、すでに企業やサイトのファンになっていると考えてよいでしょう。
もし、ユーザーが購入を検討する段階になったときには、いつもホームページを見ている会社を選ぶ可能性は高くなります。
③キーワード選定
②の項目でもお伝えしましたが、ユーザーが検索エンジンに打ち込むキーワードは、ユーザーの悩みや疑問です。ホームページに来訪する人たちには、どのような悩みがあるのかに基づいてコンテンツのキーワードを選定します。
1つのコンテンツにつき、1つのキーワードにするのがSEO対策の原則です。キーワードを決定する流れは以下の順になります。
- メインキーワードの設定
- メインに関連するキーワードを広げてリストアップする
- 挙げた候補を絞り、順位を決める
メインキーワードは商材に関連するキーワードで、例えば当社WEBESTIEに当てはめると「集客」、「ホームページ制作」がメインになります。メインキーワードを拡張して関連キーワードを広げ、そのなかでも検索ボリュームが大きいものからコンテンツ化していくことが望ましいです。
キーワード選定は、プロでも時間がかかる作業のため専門家に依頼するか、Googleキーワードプランナーのような無料で効率的に探せるツールを使うのもよいでしょう。
詳細はこちら → Googleキーワードプランナー
SEO対策は、とにかくユーザーに貢献できるものを作り続けるという意識を大切にしましょう。
SNSからホームページへ誘導する
ホームページへのアクセスを増やすためには、SNSは低コストで利用できる宣伝方法です。新着情報や更新情報をSNSでも発信すれば、フォロワーにホームページを宣伝できます。
どのSNSで発信するかですが、SNSごとにメインユーザーの年齢層やSNSに求めているものは異なります。始めのうちは絞りすぎず複数のSNSを利用し、アクセス状況を見て検証してみるとよいかもしれません。検証後に、反応の多いSNSに絞って運用するのもよいでしょう。
一方で、注意しなければならないこともあります。
炎上に見られるように、SNSでは広まってほしくないことほど一瞬で広まってしまいます。自社の代表として発信するので、過激な内容や偏った思想を投稿しないように努め、コンプライアンスに注意しましょう。
コンテンツを頻繁に更新する
ホームページにアクセスを集めるためには、頻繁にコンテンツを更新しましょう。
その理由には2つあります。
1つ目はユーザーは、新しい情報がなければ次に訪問しても意味はないと考えるからです。
例えば新着情報欄の最終更新が1年以上前だと、ホームページを手入れしていない印象を持ち、また見に来ようと思わないでしょう。掲載コンテンツの質が高くてもリピーターが付かない、または離れる原因になってしまいます。
2つ目は、更新頻度が少ないと、Googleなどの検索エンジンからの評価が低くなってしまうことです。新規訪問者は検索エンジンが連れてきてくれるので、評価が下がると新しいユーザーが減ってしまいます。
ホームページの更新は頻繁におこなうようにしましょう。
まとめ
ホームページのアクセス解析に関する、Googleアナリティクスの基礎的なデータの見方や改善点の見つけ方、アクセスをアップさせる方法を紹介しました。
アクセス解析は、多くのユーザ情報を教えてくれます。今後、ホームページをWebマーケティングに活用していくのであれば、このようなデータをもとに戦略を立てたり、販売促進に役立てたりもできるでしょう。
ホームページをより効果的に活用できるよう、アクセス解析をおこなうときの参考にしてみてください。
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