SNSマーケティングで集客するメリットや活用方法、和歌山県内の事例も紹介
SNS(Social Networking Service)が登場して久しく、近年では私たちの生活には欠かせないツールの一つになっています。年々ユーザーは増えており、写真や動画で体験したことなどを共有して楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
さまざまな情報を共有できるSNSですが、プロモーションや集客などのマーケティングに活用する企業やブランドも増えています。
SNSは個人アカウントのほかにも企業用のアカウントを作れるので、情報発信などのマーケティングに活用することが可能です。
しかし、SNSでマーケティングを行うときには、以下のような悩みもよく聞かれます。
「いろいろな種類があって、どのSNSを使えばいいのかわからない」
「SNSを集客に使う方法がよくわからない」
「SNSで投稿してみたことはあるが、効果を感じられなかった」
そこで今回は、主にマーケティングに利用される4つのSNSを紹介し、SNSマーケティングのメリットや集客方法、SNSで公式アカウントから投稿する際の注意点、和歌山県内のSNS活用事例について紹介していきます。
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングは、個人の投稿とは目的や方向性が違うものになります。
まずは、SNSマーケティングの目的やマーケティングに使えるSNSの種類を紹介していきます。
SNSの発信を通して企業や商材を知ってもらうこと
SNSマーケティングとは、SNSの発信を通して企業や商材への関心を高め、購買につなげようとするマーケティング手法の一つです。企業対個人で情報交換をするかたちになります。
SNSで宣伝や広告を展開することで、既存顧客のほかにもさまざまなユーザーに働きかけることができます。ユーザーと直接対話ができることで、企業やブランドに対して親近感が生まれ、購買意欲を高めることにつながります。
SNSは検索エンジン同様の使い方が増えている
「ググる」という言葉があるように、調べたい情報があるときはGoogleなどの検索エンジンを使うことが一般的になっています。
しかし、最近「タグる」という言葉があるのをご存知でしょうか。
10代や20代を中心に、InstagramやTwitter上でハッシュタグを起点に検索して調べることを指し、「タグる」行動は市民権を得つつあります。
以下のグラフは若者生態バラエティ「みんなのクラウド教室」が、18歳~22歳の日本人男女合計100名に、検索時によく使うプラットフォームの調査をおこなった結果です。
GoogleとTwitterがそれぞれ30%以上で、Instagramは少し減っていますが24%もあります。
Twitterからはニュース速報やイベント情報などを検索し、Instagramからは観光地や飲食店、ヘアメイクの流行などと、調べたい内容によって検索するSNSを使い分ける人も多いようです。
旅行先や飲食店などの訪問先をSNSから決める人も増えており、SNSは消費行動に影響を与えています。
SNSの種類と普及率
SNSマーケティングで使われている主なメディアには以下のものがあります。
- LINE
以下のグラフは、総務省が令和元年度に10代~60代までを対象におこなったSNS別の利用率の調査から、4つのSNSのデータを抜粋しました。
LINEはほとんどの世代で利用率が高くなっています。TwitterやInstagramのメインユーザーは10代~20代で、Facebookは30代~50代が多いのが特徴です。
LINE
LINEは4つのSNSの中で、利用率が最も高いSNSです。
連絡はメールよりも早く、複数人でリアルタイムの会話を楽しむことができます。無料で通話ができるなど便利な機能がたくさんあるため人気です。
およそ8,800万人が利用しており、年代や性別に偏りなく国内の生活インフラとして定着しつつあります。
商材のターゲットとする年齢層や性別に関わりなく、マーケティングに利用できる媒体です。
Twitterは、140文字以内と限られた文字数で投稿しなければならないSNSですが、リツイート機能(シェアされること)によりSNSのなかでも拡散性が高く、リアルタイムで話題の情報を追いかけられることが特徴です。
2017年10月には日本での月間利用者数が4,500万を超えており、男性ユーザーの割合が女性よりも多いです。
Instagramはユーザーの趣味嗜好や体験を共有でき、写真や動画の共有に特化したSNSです。
投稿がタイムラインに表示されるのはフォロワーのみで、シェア機能がなく拡散性が他のSNSに比べて低く、検索性が弱いのが特徴です。
検索されやすいキーワードのハッシュタグを付けることで検索性の低さを解消し、つながっていないユーザーの画面にも投稿を表示させることができます。
国内の利用者数は2019年3月で3,300万人を突破しており、女性ユーザーが多いです。
Facebookは原則、実名登録しなければならないため匿名性が低く、ビジネスに利用する人も多いSNSです。画像や動画、長めの文章、リンクや投稿のシェアができ、自由度の高い投稿が可能です。
2019年7月にはおよそ2,600万人の利用者がおり、ビジネス色やオフィシャル感が強い傾向にあるため、ホームページ代わりに利用している人もいます。
SNSマーケティングを活用するメリット
SNSは、新しいコミュニケーション手段としての役割が大きくなってきています。マーケティングにSNSを活用するメリットを紹介していきます。
コストがかからない
前述した4つのSNSは、アカウント登録や投稿、閲覧が無料で利用できます。
SNSを広告や宣伝に活用することで、テレビCMや新聞広告などに比べるとかなりの広告費用を抑えることが可能です。
企業アカウントを作って多くのフォロワーが付くと、広告費をさほどかける必要なく情報をたくさんの人へ直接届けることができます。そのためには、企業アカウントのフォロワーを増やす工夫が必要です。
しかし、フォロワーは登録してすぐには増えないため、時間をかけて増やす努力をしていきましょう。
ユーザーと良好な関係を築ける
個人は企業に対して、壁や近寄りがたさを感じてしまうことも多いでしょう。
しかし、SNS上では同じユーザーとしてフラットな立ち位置になるので、個人対個人に近い交流が成立します。すると、ユーザーは企業に親近感や信頼感などポジティブな感情を持つようになっていきます。
また、SNSでは企業のホームページなどよりも気軽にやりとりができるため、新商品の感想や改善して欲しいこと、企業イメージなどの本音を拾うことが可能です。
広告媒体などではできない、双方向のコミュニケーションによって良好な関係につなげることができます。
旬の情報をリアルタイムに発信できる
新聞や地域の情報誌に掲載する場合などは、印刷されるまでの制作期間が必要になりますが、SNSはフォロワーへ旬の情報をリアルタイムに発信できます。
自社の商材やローカル情報などに興味のある人が、アカウントをフォローしてくれているので、情報を必要としている人に直接届けることが可能です。
SNSマーケティングで集客する方法
具体的にSNSマーケティングで集客する方法を紹介します。主な活用方法は以下の3つになります。
- SNS広告
- 公式アカウント運用
- インフルエンサーマーケティング
SNS広告
SNSでは広告出稿が手軽で簡単にできます。SNS広告の特徴は以下になります。
- 配信場所が選べる
- 予算内で運用できる
- 広告効果の測定ができる
- ターゲティング機能でピンポイント配信ができる
SNS広告は、配信場所や予算を自分で設定することができ、広告効果の確認もできます。
広告枠を前もって購入する従来型とは違い、SNS広告はリアルタイムで入札額や広告素材を変更できる運用型広告です。運用型広告は効果測定をおこないながら、常に効果の最大化を図ることができます。
また、広告が配信されるユーザーを指定できるターゲティング機能があるので、商材のターゲット層へダイレクトに広告配信ができることも特徴です。
公式アカウント運用
SNS上で企業や商材の公式アカウントを開設し、情報発信などの運用ができます。公式アカウントの運用は以下のことが可能です。
- 新商品などのお知しらせ
- 企業や商材のブランディング
- 消費者とのコミュニケーション手段
SNSアカウントから公式ホームページやECサイトへ誘導できるため、集客に利用が可能です。新商品や再入荷などのお知らせを投稿し、商品ページへ誘導することができます。
投稿に魅力的な写真や動画を加えて、ブランドイメージやポリシーを伝えるなどのブランディングにも使えるでしょう。
そして公式アカウントから最新情報や有益な情報を投稿することで、フォロワーとのコミュニケーションになります。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーとは、SNSでたくさんのフォロワーが付いており、投稿や発信が大きな影響を与える人のことです。
そしてインフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーに商材のPRをおこなってもらうことを指します。
以下はインフルエンサーマーケティングのPR方法の例になります。
- インフルエンサーのアカウントで商材をPRしてもらう
- 観光地や自社に訪れてもらいPRしてもらう
- 新商品の開発の監修やコラボを依頼する
商品をインフルエンサーに送り、実際に使ってもらってインフルエンサーのアカウントで紹介してもらう手法は、すでに多くの企業でもおこなわれています。
依頼元が観光地や飲食店などの場合は、インフルエンサーに足を運んでもらってPRをおこないます。
また、新商品開発の監修やコラボの依頼も可能です。新しい顧客層の開拓やヒット商品の開発につながることもあります。
インフルエンサーマーケティングで注意しなければならないのは、投稿内容やPR内容が企業にとって都合のよい点にばかり偏った紹介になりすぎないことです。
インフルエンサーが消費者目線でなければ、フォロワーにとっては何の参考にもなりません。投稿などの内容はインフルエンサーの意見を尊重するようにしましょう。
SNSに投稿をするときの注意点
SNSマーケティングで集客する方法を紹介しましたが、ここではアカウント運用の投稿に絞って注意点を見ていきます。
投稿はポイントを間違えると、スルーされたりフォロワーが離れてしまったりする原因になることがあります。どのような点に注意して投稿すべきか、参考にしてみてください。
広告色を強くし過ぎない
SNSに投稿する目的は広告配信とは目的が異なります。ユーザーのタイムラインに表示される投稿が、宣伝色の強いものだとスルーされてしまい、フォロワーを増やすことは難しいでしょう。
親しみやすい雰囲気を出したり、有益な情報を提供したりするなど、投稿内容に興味を持ってもらえるように工夫する必要があります。
ユーザーの興味を引く投稿をおこない、コミュニケーションを積み重ねることで、ファンを増やしていきます。
ユーザーの興味を引くためには、商材の紹介以外にもさまざまなコンテンツの投稿をおこなうのがよいでしょう。
投稿目的を「お知らせ」だけにしない
イベントやセミナーなどの告知をする際に、必要事項しかの投稿に載せていないことありませんか?
告知内容を理解しただけでは、読んだ人は申し込みや購入などの行動は起こしてくれません。行動を起こしてもらうには、読む人の気持ちを意識して書くことがポイントです。
たとえばセミナーに参加したら「誰のどのような悩みが解決するのか?」がわかるように書きます。商品を購入したら「どのような未来が手に入るのか?」を具体的に書きます。
読んだ人が具体的に想像できると気持ちの変化が起こり、次の行動へ移してくれるでしょう。
投稿をする際におすすめなのは「ユーザーへの情報のプレゼント」だと考えることです。
投稿をユーザーへのプレゼントだと思って運用すると、「この会社のこともっと知りたい」や「会ってみたい」につながります。
ホームページなど誘導したいサイトを充実させる
SNSの投稿で興味を持ち企業のホームページを訪れても、購入場所がすぐにわからなかったり、知りたい情報がわかりにくかったりすると、ユーザーはがっかりしてしまうでしょう。
せっかく来訪してくれたユーザーをがっかりさせないためにも、ホームページやECショップ、SNSアカウントのプロフィールページなどは充実させておく必要があります。
ひと目で業界や事業内容、ブランドイメージ、どのような企業なのかがわかりやすいページを作っておくことで、離脱を防げます。
和歌山県内のSNS活用事例
最後に和歌山県の公的機関や事業主、企業でSNSを活用している事例を紹介します。
どの事例も、地元への愛の強さを感じます。
Instagram × @insta_wakayama(和歌山県公式アカウント)
和歌山県が運営するInstagramの公式アカウントで、1.6万人のフォロワーがいます。
「#insta_wakayama」のハッシュタグを付けて投稿された写真を、毎日「今日の1枚」として選定しています。
和歌山県の自慢を、和歌山と写真が好きなインスタグラマーの力を借りて発信する施策です。
「今日の1枚」の投稿には、毎回1,000件前後の「いいね」が付いており、Instagram内での反応はよいようです。
Insta_Wakayama 和歌山県オフィシャル (@insta_wakayama) • Instagram photos and videos
Instagram × @inbnnm
ナナミさんのアカウントは2.2万人のフォロワーがおり、和歌山のカフェを中心に写真を投稿しているほか、洋服のデザインと販売などをおこなっているようです。
過去の投稿を見ても撮影された写真のテイストが統一されており、しっかりした世界観を持っているアカウントとして参考になります。
ナナミ (@inbnnm) • Instagram photos and videos
Twitter × パンダくろしお運行スケジュール【公式】
アドベンチャーワールドとJR西日本がコラボしたラッピング列車「パンダくろしお Smileアドベンチャートレイン、サステナブルSmileトレイン」が京都駅~新宮駅間を運行しています。
パンダ特急の運行は、1日数本で時間はランダムです。運行スケジュールが前日にTwitterで発表されるので、和歌山へ訪れるパンダファンやお子さん連れ、鉄道ファンならばチェックしてしまうでしょう。
— パンダくろしお運行スケジュール【公式】 (@JRpandakuroshio) December 15, 2021
パンダくろしお運行スケジュール【公式】 (@JRpandakuroshio)
まとめ
SNSは多くの人が普段からよく目にするメディアになっています。
多くの人が見るSNSをマーケティングに活用するには、定期的に情報発信を続けてユーザーとの距離を縮めなければなりません。
ユーザーとの距離を縮めるためにはコツコツ投稿を続け、フォロワーを増やす必要があります。フォロワーとのコミュニケーションによって信頼関係を作り、ブランディングにつなげていきましょう。
今回紹介したSNSはどれも無料でアカウント開設ができます。マーケティングへの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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